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0.25mmピッチ極細同軸ケーブル用コネクタ「XSLシリーズ」

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0.25mmピッチ極細同軸ケーブル用コネクタ「XSLシリーズ」

ヒミツ1:ピッチの選定

今回XSLシリーズを開発するにあたり幾つかの課題があった。まずピッチの問題である。当社はこれまでにノートパソコンに0.5mmピッチの極細同軸ケーブル用コネクタ(SLシリーズ・パルスヒート方式を採用)を投入、続いて携帯電話に初めて0.5mmピッチの極細同軸ケーブル用コネクタ(SSLシリーズ・圧接タイプを採用)を搭載、更にデジタルビデオカメラにも初めて0.4mmピッチの極細同軸ケーブル用コネクタ(USLシリーズ)を搭載してきた実績がある。

0.3mmピッチが最先端の中、ケルの次期ターゲットは0.2mmピッチ50極だった。これを実現するには様々な技術的な課題があり、早期実現は困難を極める。ましてや0.2mmピッチに対応できる極細同軸ケーブルがない。そこで現実的に実現可能であるピッチと見て0.3mmよりも0.05mm小さい0.25mmと決めた。これとて簡単に出来るものではない。インサート成型はこれまでの経験を活かした最新の技術が投入された。端子の幅は0.25mmも0.3mm、0.4mmとほぼ同じである。つまり樹脂の隙間が狭くなるという事。それには樹脂の流動性や強度を考慮したり、材料選定、金型構成も含め多岐に渡ったノウハウが必要とされる。またコネクタの前後にテールを配置することで半田付けするコンタクトピッチを0.5mmとしてその実装性を高めた。

コネクタの強度はこの配置を前提とした精密設計によりコンタクト形状とモールド形状を工夫し、これを一体化しシェルを施すことでコネクタに充分な強度を持たせた。これらの総合技術力をもって0.25mmピッチが実現できたのである。

ヒミツ2:ケーブルの接続技術

次の課題はケーブルの接続方法である。当社が初めて極細同軸ケーブル用コネクタを開発したSLシリーズは半田付けであり、その後開発したSSL、USL、USLSは圧接方式である。当社では半田付け、圧接の両方の接続ノウハウを既に構築していた。今回XSLシリーズを開発するにあたり更に0.25mmピッチの微細な半田付け、アッセンブリに対する要素技術の構築に取り組んだ。

コネクタにおいても0.25mmの狭ピッチでも半田付けが容易になる様な工夫が施された。SLシリーズ開発時に特許を取得しているピン間のモールドリブ。隣接部への半田はみ出しを防止するこの構造を採用した。これはそのまま不良率の低減、生産性、作業性の向上に繋がっており、0.25mmの狭ピッチには欠かせない構造としてケーブルアッセンブリに大いに貢献した。量産においても狭ピッチながら半田付け不良がほとんどなく、他社と比較しても作業がし易いものとなっている。つまりケルは極細同軸ケーブルにおいて圧接、半田付けの両方のノウハウを持ったコネクタメーカーなのである。


ヒミツ3:グランドの強化

3つ目はグランド強化の継承である。当社の極細同軸ケーブル用コネクタのグランド処理には定評がある。基板側、ケーブル側両方のコネクタの周囲を金属シェルで覆い、複数の底部のシェル同士が接触し、グランド端子を持つ事により直接最短距離でグランドに多点で落とすことである。XSLでもこれを継承しなければならない。慎重に設計を進め、これまでの経験より0.25mmの極小ピッチにおいても妥協を許さない最適の寸法設定を行なった。そして伝送特性はもとよりEMI特性に優れ、USLと同様の良好な評価結果が得られた。接触する底部シェルのシールド端子部は信頼性を重視して金メッキが施された。信頼性への拘りである。XSLシリーズはAWG#44だけでなく、AWG#46も使用できる。本ケーブルは特性インピーダンスが50Ωとなっている。このためLVDS等の高速差動伝送時におけるインピーダンスマッチングによりリターンロスを低減できる仕様となっている。またアイパターンも良好である。

電磁界解析を行ってもコネクタのノイズの放出は小型ながらもUSLシリーズ同等レベルの性能を有していることが確認された。伝送特性、EMI、極細同軸ケーブルの特性を充分に生かしたコネクション。これからは単に信号を伝えるだけでなく、いかにその信号をピュアに伝えるか、である。そう言った意味で極細同軸ケーブル用コネクタは、今後更なる進化が求められる。ここは抑えなくてはならない性能であった。

ヒミツ4:ケルのポリシー

では、最後に何故ケルが0.25mmの極細同軸ケーブル用コネクタを開発、製品化したのか?である。その一番の理由は、最先端の技術であり、市場にまだ無いからである。

ケルがお客様または市場から求められているのは、「オリジナリティ」である。ケルにしか出来ない特長を持ってケルの技術をお客様にご提供するためである。XSLシリーズは軽薄短小、極小微細、少しでも小型、省スペース化が要求される電子機器、その要求に貢献すべく開発した。これがコネクタメーカー「ケル」の使命と考えている。

他社よりも半歩先行く開発、独自性を持った設計コンセプトは長い歴史の中で継承され当社の製品開発ポリシーとなっている。当社の卓越した設計コンセプト、信頼性、オリジナリティ、製品の質感の良さをいかにお客様にご納得、ご満足頂けるか、これがケルの存在意義である。カタログの図面、仕様では表現できない「ものづくりへの拘り」、それがケルのブランド品質を支えている。

 

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